失業を余儀なくされた人を早期に雇用した事業主を助成!

近年、多くの労働者が離職を余儀なくされるケースが増えています。
そこで今回、紹介するのが、『労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)』です。
再就職援助計画などの対象者を離職後3か月以内に期間の定めのない労働者として雇い入れ、継続して雇用することが確実である事業主に対して助成される本コースについて解説します。

労働移動支援助成金』(早期雇入れ支援コース)

【支給対象事業主】※一部抜粋
助成金の対象事業主は、以下のような要件に該当している必要があります。

●支給対象者の雇入れ日から起算してその日以前1年間において、直前に支給対象者を雇用していた事業主との関係が、次の(イ)~(ハ)のいずれにも該当しないこと。

(イ) 両者が親会社と子会社、またはその逆の関係にあること(注:ある事業主の総株主または総社員の議決権の過半数を有する他の事業主を『親会社』、当該ある事業主を『子会社』とする)。
(ロ) 取締役会の構成員について、両者の代表取締役が同一人物であることまたは取締役を兼務しているものがいずれかの取締役会の過半数を占めていること。
(ハ)その他、資本的・経済的・組織的関連性等からみて両者が独立性を認められないものであること。

●支給対象者に対する賃金を支払期日までに支払っていること(支払期日を超えて支払っていない場合であっても支給申請を行うまでに当該賃金を支払った場合は支給対象とする)。また、人材育成支援支給対象者の場合は訓練実施期間中の賃金を支払うこと。

●再就職支援の委託を受けた職業紹介事業者または雇入れ日から起算して1年前の日から当該再就職の日までの間において当該職業紹介事業者と資本的・経済的・組織的関連性から見て密接な関係のある事業主でないこと。

●支給対象者の雇入れ日の前日から起算して6か月前の日から1年を経過した日までの間に、当該事業所において雇用する雇用保険被保険者(雇用保険法第38条第1項に規定する『短期雇用特例被保険者』及び同法第43条第1項に規定する『日雇労働被保険者』を除く)を事業主都合で解雇等(退職勧奨11<R4.4.1 改正>を含む)していないこと。

【支給対象者】
早期雇入れ支援コースの支給対象とする者は、次のイ、ロのいずれも満たす労働者とする。
また、早期雇入れ支援コースの追加助成である人材育成支援の支給対象とする者はイ、ロに加えてハ、ニのいずれも満たす労働者とする。

イ.申請事業主に雇い入れられる直前の離職の際に計画対象被保険者または支援書対象被保険者であったこと(当該離職以後、申請事業主による雇入れまでの間に他の事業主の事業所に一般被保険者等として雇用されたことがないこと)。

ロ.計画対象被保険者または支援書対象被保険者として雇用されていた事業主の事業所への復帰の見込みがないこと。

ハ.申請事業主が作成した訓練の計画(以下『職業訓練計画』という)に基づいて訓練を受講すること。

二.ハの職業訓練のうち人材育成支援の助成対象となる訓練の計画時間数の8割以上を受講したこと(職業訓練計画がOff-JTとOJTを組み合わせたものである場合は、Off-JTとOJTそれぞれで8割以上受講していることを要する)。

【支給額】
●通常助成
申請事業主が、支給対象者を雇い入れた場合に支給する早期雇入れ支援の支給額は、1人につき30万円とし、次のとおり支給する。
(イ)第1回申請分・・・1人につき30万円
●優遇助成
申請事業主のうち『特例事業主』に該当するものが、支給対象者のうち『特例対象者』に該当する者を雇い入れた場合に支給する早期雇入れ支援の支給額は、1人につき40万円とする。
●優遇助成(賃金上昇区分)
申請事業主のうち『特例事業主』に該当するものが、支給対象者のうち『特例対象者』に該当する者を雇い入れ、さらに、当該支給対象者の賃金上昇率を2%以上とした場合に支給する早期雇入れ支援の支給額は、1人につき60万円とし、次のとおり支給する。
(イ)第1回申請分・・・1人につき40万円
(ロ)第2回申請分・・・(イ)の支給対象となった支給対象者に対して、1人につき20万円
●優遇助成(新型コロナウイルス感染症対応)
申請事業主のうち『特例事業主』に該当するものが支給対象者のうち『特例対象者』のうち『特例対象者(新型コロナウイルス感染症対応)』に該当する者を雇い入れた場合は、優遇助成の支給額または優遇助成(賃金上昇区分/第1回申請分)の支給額に加えて、1人につき40万円を支給する。

上記以外にも細かな受給要件がありますので、詳細は厚生労働省のホームページをご確認ください。
出典:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082805.html


※本記事の記載内容は、2022年4月現在の法令・情報等に基づいています。